NO.5 あなたは、なぜ、つながれないのか/高石宏輔

★著者についてのプチ考察★

高石宏輔氏/カウンセラー

路上ナンパによってコミュニケーションの苦手を克服しようと試みた強者。

現在はその経験を活かし、路上ナンパ講習などの講習会や大学講義を行っているとのこと。

元々、対人が苦手な者が語るだけに聞く価値がありそうなものだ。


★心に響いた1行★

「悩みを解決しようとするよりも一緒にその人自身の”箱の中”を見ていくという感覚が大切だ」


★読み終わった心境★

「ナンパ」「催眠」「カウンセリング(相談)」

どれもあまり身近でないだけに興味が湧くフレーズだ。

著者の高石氏はコミュニケーションの苦手克服のために

大胆にも路上ナンパという選択肢をとる

かなりの荒療治だが、そこから得たものは大きな自信となったようだ。

現代はレスコミュニケーションの時代だと言える。

ネットの世界が現実のコミュニケーションの意味を希薄化させているのだ。

それゆえ、誰もが「他者とのつながり」というものに対して

ひどく臆病になっているようにも見える

本書はコミュニケーションをとるための

いわゆるテクニックやマニュアルが書かれた本ではない

むしろ自分をより深く見つめるための本であると言えるだろう。

我々は何かを相手に伝える際にいわゆる「答え」を伝えがちである。

無意識のうちに相手を自分の思う通りに「誘導」しようとしているのだ。

そしてそこから生まれるのは「依存」の関係である。

他者を他者として認識し、自立の関係に向かうためには

他者の感覚を感じることが大切になってくる

そして他者の感覚を感じるためには

まず、自分自身の感覚を知ることだと高石氏は言う

あなたは「自分」という人間を知っているだろうか。

それを知るために「誰か」とつながってみるのも悪くないだろう。

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